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息切れ感じていませんか。

[2019.02.20]

息切れ感じていませんか?

「最近、歳のせいか息が切れる」と訴えられる患者さんが目立ちます。私のクリニックが呼吸器を標榜している事や、いささか急勾配の団子坂の上にあるという事情もあるかと思いますが、こうした息切れが、今回の話題のCOPDという病気によることも多いのではないかと考えています。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは聞き慣れない名前の病気ではあるかと思いますが、軽症の方も含めると本邦でも500万人以上と報告されています。

症状は、労作時の息切れのほか、慢性の咳やたんで、こうした症状がゆっくりと増悪し進行していくことが病気の特徴です。

喫煙や、大気汚染等による有害粒子(ガス)の吸入が原因を考えられており、これによって肺が障害を受け、酸素が十分に取り込めたい状態になってしまうためにおこる病気です。中でも喫煙はもっとも重要な原因で、症状がありながら喫煙を続けた結果、重症のCPOD(ちょっとした動作でも息切れがあるため、外出もままならない状態)になってしまった患者さんを見受けることも珍しくありません。この病気の怖い所は、症状が悪化してから禁煙をしても、症状が改善(肺の機能が改善する)することが無いことです。いったんなってしまったら取り返しがつかないと云う意味では、これほど怖い病気はありません。現在で、症状を緩和する気管支拡張剤等が開発されてはいますが、重症の患者さんに対する効果は限られています。

予防するには、一にも二にも禁煙が重要ですが、自覚症状が無くても肺機能の低下している患者さんがいます。1日20本以上の愛煙家で40歳以上の方には肺機能検査をお勧めしています。患者様がご自身の肺機能検査の結果を参考に禁煙に努めれば、COPDの発症や進行を抑えられる可能性があります。

 

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